*挨拶&自己紹介
こんにちは! IAIAです。
このブログでは研究開発のマネジメントにかかわる情報・考え方を発信しています!
本日のテーマは「研究テーマのアイデアを出す方法」です!
*テーマ&結論
- 研究テーマのアイデアを出すには他社の取り組みを参考にするのが有効
- 自社より小さな会社の取り組みを参考にする場合、規模の経済が自社の強みになりうる
- 自社より大きな会社の取り組みを参考にする場合、細やかな顧客対応が自社の強みになりうる
- 自社が望む成果規模に合わせてターゲットを調整するとよい
*目次
- はじめに
- 自社より小さな会社の取り組みを参考にする場合──ミニメーカー戦略
- 自社より大きな会社の取り組みを参考にする場合──ビッグメーカー戦略
- 例
- 最後に
- 関連リンク
*はじめに
「どんな商品を開発したらいいのかわからない」という悩みを抱えた研究者は多いのではないでしょうか?
「新しいものを作れ!」と言われても、いざ考えてみると何をもとに考えればいいのか困ってしまいますよね。
研究テーマのアイデアを出す方法として、ここでは二つの戦略をご紹介します。今回この戦略を、「ミニメーカー戦略」と「ビッグメーカー戦略」と名付けました。
*自社より小さな会社の取り組みを参考にする場合──ミニメーカー戦略
一つ目は「ミニメーカー戦略」です。これは「自社より小さな会社の取り組みを調整して研究テーマを作る」という考え方です。
ミニメーカー戦略は以下のような工程で構成されています。
- 1:自社より小さな会社の取り組みで有望なものを見つける
- 2:上記取り組みがターゲットにしているニーズを明確化する
- 3:上記ニーズをより広いターゲットを対象にしたものに調整し、研究テーマにする
上記のような工程を経ることで有望な開発のアイデアを得ることができます。
このような場合、自社の強みは以下のようなものになるでしょう。
- 参考にした小規模企業にはできないような大規模な投資により、より大きな市場を確保することができる
- ターゲット市場が大きくなり、規模の経済が働きやすくなる。価格面で優位に立ちやすい。
逆に、以下のようなデメリットがありえます。
- 参考にした取り組みは小規模企業だから成立するのであって、自社の取り組みとして十分なレベルの規模になるとは限らない
- 先行小規模企業のほうが個別顧客への対応を細やかに行うことができるため、具体的な顧客確保には苦労する
上記のようなデメリットを避けるため、参考にする取り組みの成長性については十分に調査するようにしましょう。
*自社より大きな会社の取り組みを参考にする場合──ビッグメーカー戦略
二つ目は「ビッグメーカー戦略」です。これは「自社より大きな会社の取り組みを調整して研究テーマを作る」という考え方です。
ビッグメーカー戦略は以下のような工程で構成されています。
- 1:自社より大きな会社の取り組みで有望なものを見つける
- 2:上記取り組みがターゲットにしているニーズを明確化する
- 3:上記ニーズをよりニッチなターゲットを対象にしたものに調整し、研究テーマにする
上記のような工程を経ることで有望な開発のアイデアを得ることができます。
このような場合、自社の強みは以下のようなものになるでしょう。
- 大企業ではできないような細やかな顧客対応が可能である
- より成功確率が高いターゲットに対し投資を集中できる
逆に、以下のようなデメリットがありえます。
- 開発に必要な投資を賄えない可能性がある
- 広い市場に参入すると参考にした大企業と競合することになるため、事業の成長性が限られる
上記のようなデメリットを避けるため、自社がどのようなターゲットを狙うのか十分に検討しましょう。
*例
一つ例を挙げて考えてみましょう。あなたが冷蔵庫を作ることを目指していると仮定します。この場合、どのような開発テーマを設定するのがよいでしょうか?
ミニメーカー戦略の場合、自社より小さな冷蔵庫メーカーの商品を参考にすることとなります。
例えば小さなメーカーの新商品として「非常に軽量な業務用冷蔵庫」がある場合、自社の取り組みとして「非常に軽量な家庭用冷蔵庫」を考えるのがミニメーカー戦略です。より大きな市場をターゲットとした取り組みを自社の取り組みにするわけですね。
この場合、自社の強みは「参考にした企業は家庭用の営業網を確保する体力がないが、弊社は家庭用の営業網を持っている」「生産台数が多いため安価にできる」などです。
ビッグメーカー戦略としては自社より大きな冷蔵庫メーカーの商品を参考にすることとなります。
例えば大きなメーカーの新商品として「非常に軽量な家庭用冷蔵庫」がある場合、自社の取り組みとして「非常に軽量な業務用冷蔵庫」を考えるのがビッグメーカー戦略です。より大きな市場をターゲットとした取り組みを自社の取り組みにするわけですね。
この場合、自社の強みは「業務用として冷やすものごとの細かいニーズに対応できる」「家電量販店に営業をかける必要がなく、営業効率がよい」などです。
ミニメーカー戦略とビッグメーカー戦略、どちらを選択するかは自社が求めている成果の規模によります。
取る戦略によってターゲットの上限下限がある程度決まるため、求められている成果が得られるようなターゲット市場になるように考えましょう。
*最後に
今回は「研究テーマのアイデアを出す方法」について考えてみました。
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ぜひ他の記事もご覧いただければ幸いです!
*関連リンク
ランチェスター戦略の概要:現在作成中