*挨拶&自己紹介
こんにちは! IAIAです。
このブログでは研究開発のマネジメントにかかわる情報・考え方を発信しています!
本日のテーマは「簡易原理試験のコツ」です!
*テーマ&結論
- 簡易原理試験とは「基本的な技術的傾向を最低限確認するために行う簡易な試験」のこと
- 原理試験のコツは「知りたいことを明確にする」「家庭でもできる試験を目指す」「スーパーで買える材料を使う」「試験途中をじっくり見る」「結果を過信しない」の5つ
*目次
- 簡易原理試験の定義と長所とは?
- 簡易原理試験のコツ1:知りたいことを明確にする
- 簡易原理試験のコツ2:家庭でもできる試験を目指す
- 簡易原理試験のコツ3:スーパーで買える材料を使う
- 簡易原理試験のコツ4:試験途中をじっくり見る
- 簡易原理試験のコツ5:結果を過信しない
- 最後に
- 関連リンク
*簡易原理試験の定義と長所とは?
はじめに簡易原理試験とは何か確認しておきましょう。
簡易原理試験とは「基本的な技術的傾向を最低限確認するために行う簡易な試験」のことです。
たとえばメーカーの場合生産機を使って行うのを実機試験、試験機を使って行うが通常の試験、さらに簡易な卓上レベルの試験が簡易原理試験に当たります。細かな技術的傾向は生産機・試験機・卓上で変わりますが、非常に大まかな傾向に関しては卓上でも把握することができるというわけですね。
研究開発において、簡易原理試験はコスト低減の手法としての役割を持っています。
開発の初期段階において、技術的な項目のほとんどはまだわかっていません。確認しなければならないことは山のようにあります。そのような状態ですべての技術事項に本格的な試験を実施しては資金と時間がいくらあっても足りません。
簡易原理試験を効果的に取り入れることで、コストを抑えながら研究開発を進めることが可能になります。
*簡易原理試験のコツ1:知りたいことを明確にする
では順番に簡易原理試験のコツを考えていきましょう。1つ目は「知りたいことを明確にする」ことです。
先述した通り、簡易原理試験と実機試験では結果が異なります。簡易原理試験で出来たこと生産機でも出来るとは限りませんし、逆に簡易原理試験で起こらなかった問題が生産機で発生することもあります。簡易原理試験はあくまで生産機とは違う環境での試験です。結果の精度のために生産機に条件を近づけすぎるとコスト低減効果が得られなくなってしまいます。
これを防ぐために、簡易原理試験の計画段階で試験目的をはっきり定めておきましょう。
「自分はこの試験で何が知りたいか」「この試験でどういうことを明らかにしたいか」ということを決めたうえで試験を設計しないと、信用すべきでないデータを信用してしまうだけでなく、原理試験によるコスト低減効果もなくなってしまいます。
*簡易原理試験のコツ2:家庭でもできる試験を目指す
コツの2つ目は「家庭でもできる試験を目指す」です。
簡易原理試験はコスト低減のために行う試験です。当然そこにかけるコストは低ければ低いほどよいと言えます。そのためには(可能な範囲でですが)使う装置は平易であることが望ましいでしょう。そのために、家庭でもできるような装置を使って試験できないか考えてみましょう。
「そんな試験があてになるのか」というかたもおられるでしょうが、簡易原理試験で分かるのは大まかな傾向だけです。一番最初の試験はこのレベルで十分だと思われます。必要であれば、徐々に試験レベルを上げていけばよいことでしょう。
学生向けの科学実験などを参考にするとよいかもしれませんね。
*簡易原理試験のコツ3:スーパーで買える材料を使う
コツの3つ目は「スーパーで買える材料を使う」です。
先ほどのコツ2と似ている考え方ですね。簡易原理試験においてコスト低減は非常に重要なので、安く簡単に手に入れる材料を使ったほうがよいということです。
スーパーで買える材料を使う場合、さらに市場調査としての側面もあります。
あなたが使おうとしている材料を使った商品をスーパーで探すことで、何か見えるものがあるかもしれません。
*簡易原理試験のコツ4:試験途中をじっくり見る
コツ4は「試験途中をじっくり見る」ことです。
簡易原理試験では「知りたいことを明確にする」ことが重要だと書きました。
しかし試験中は逆に試験結果よりも試験途中をじっくり観察するべきだと考えています。
簡易原理試験は言うなれば「粗っぽい」試験です。いくら事前にシミュレーションしても結果が予想の通りに行くとは限りません。
もし結果が予想に反するものだった場合、試験過程が重要になります。
試験中に起こる別の反応が研究テーマを進めるヒントにもつながるためです。
また、得られた簡易原理試験の結果は「色が変わった/変わらない」程度の大雑把なものです。試験過程から得られた気づきは試験結果を科学法則に落とし込んで理解することにもつながります。
*簡易原理試験のコツ5:結果を過信しない
コツ5は「結果を過信しない」です。
簡易原理試験はあくまでも本命の条件とは違う環境での試験です。いくらその結果が好ましいものだったとしても、それを過信してはいけません。
コツ1において「知りたいことを明確にする」ことを書きました。これはつまり、「試験の目的外のものについては非常に信用性が低い」ということを意味します。
簡易原理試験で望む結果が得られたら、より精度の高い試験でそれを確かめるように心がけましょう。
*最後に
今回は「簡易原理試験のコツ」について考えてみました。
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