*挨拶&自己紹介
こんにちは! IAIAです。
このブログでは研究開発のマネジメントにかかわる情報・考え方を発信しています!
本日のテーマは「自社のコア技術のとらえ方」です!
*テーマ&結論
- コア技術とは「自社の競争優位性を生み出してくれる技術」のこと
- コア技術をもとに研究テーマを決めることは投資効率の面で重要
- コア技術において最も重要なのは他社との比較ではなく、むしろそれに対して投資を惜しまないという社内のコンセンサス
*目次
- コア技術とは?
- なぜコア技術が重要なのか?
- 「コア技術なんてない」は本当?
- コア技術の本当の意味とは?
- ケーススタディ
- 最後に
- 関連リンク
*コア技術とは?
ではまずコア技術という言葉の定義から確認しましょう。
コア技術とは「自社の競争優位性を生み出してくれる技術」のことです。「他社には真似できない自社ならではの技術」と言い換えられることも多いでしょう。
例えば人間国宝のような陶芸家にとっては自身の陶器作りの技術がコア技術にあたるでしょう。
似たような言葉として、「コアコンピタンス」があります。これはゲイリー・ハメルとプラハラードという二人の学者が提唱した言葉で、「顧客に対して、他社には真似のできない自社ならではの価値を提供する、企業の中核的な力」という意味です。どちらも他社には真似できない重要な能力という点では共通しています。
*なぜコア技術が重要なのか?
では、なぜコア技術が重要なのでしょうか?それは、コア技術が競争優位性の源泉であるということに関係があります。
例えばある研究テーマを進めるかどうか判断するとき、コア技術に基づいて判断しないと「投資したはいいものの競争優位を確保できなかった」ということが起こります。
一方、コア技術に基づいた研究テーマであれば競争優位を確保できる可能性が高くなります。
これは、研究開発の投資効率という面において非常に重要です。
*「コア技術なんてない」は本当?
上記のように、コア技術は競争優位性の確保において非常に重要な要素です。
しかし実際には多くの会社が「弊社のコア技術がわからない」「弊社にコア技術なんてない」という悩みを抱えています。いったいなぜなのでしょうか?
先ほども述べた通り、コア技術とは「他社には真似できない自社ならではの技術」のことです。しかし世界には無数の企業があります。自社より大きな会社だっていくらでもあります。このような状況下で「他社には真似できないもの」を探そうとすると、果たして自社にコア技術なんてあるのか?と不安になってしまうのです。確かにいま商品を買ってくれるお客様はいる。けれどそれはいろんな運が重なったからであって、弊社のような商品自体は他社でも作れるのではないか?と考えてしまうわけですね。
*コア技術の本当の意味とは?
さて、「弊社のコア技術がわからない」「弊社にコア技術なんてない」と言われた時、いったいどうすればよいのでしょうか?
実は先ほどの考え方にはある重要な視点が抜けています。それは、「時間」と「意思」です。
他社より優れた自社技術が見つからない、というのはおそらく間違いではないのでしょう。
しかしあなたの仕事は研究開発です。その目線は現状の課題そのものというよりも、未来に向かっているべきでしょう。
優れた自社技術がない、というのであれば自社技術をレベルアップさせるのが本来のあなたの仕事であるはずです。
つまり、研究開発におけるコア技術は正確には「現在競争優位性の源泉になっている技術」ではありません。
むしろ「将来それをもとにして競争優位性を作る技術」と呼ぶべきものです。
その領域に対して投資を惜しまない・そこだけは他社に負けないよう洗練させると選択し、コンセンサスが得られているものをコア技術と呼ぶべきなのです。
ここで一つの疑問が湧きます。「コア技術ではないものを間違ってコア技術だと思い込んでしまった場合、損害が発生するのではないか?」と。
答えはイエスです。競争優位性を生んでくれない技術に投資した場合、もちろんその投資は無駄になります。だからこそ、自社のコア技術として設定するものについては社内でのコンセンサスが不可欠です。
「弊社にはコア技術なんてない」というのは、ある種の真実ではあります。しかしそれは、役に立たない真実です。あなたに求められているのはむしろ注力する技術を選び、それを周囲に納得させることなのです。
*例
作成中
*最後に
今回は「自社のコア技術のとらえ方」について考えてみました。
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