ニーズとシーズ、どっちが先? ─テーマ選定における手順論─

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こんにちは! IAIAです。

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本日のテーマは「ニーズとシーズ、テーマ内容の決定において先に決めるべきなのはどっちか」です!

*テーマ&結論

  • テーマ決定とは「誰の、どのようなニーズに対し、どのようなソリューションを提供するか」を決めるということ
  • ニーズから決めるのをニーズ志向、シーズから決めるのをシーズ志向と呼ぶ
  • それぞれに長所があり、かつ最終的には両方必要なので、順番はどっちでもよい
  • 欲しい成果が何かに応じて選択すればよい

*目次

  • テーマ内容の決定とは?
  • ニーズ志向の長所と短所
  • シーズ志向の長所と短所
  • どっちが先か?
  • ケーススタディ
  • 最後に
  • 関連リンク

*テーマ内容の決定とは?

 研究開発の最初期のステップとして、「テーマ内容の決定」があります。このステップの目的は研究開発テーマの概要を決めることにあります。

 つまり、「誰の、どのようなニーズに対し、どのようなソリューションを提供するか」を決めるということです。

 このステップにおいて時々議論になるのが、「どこから決めるべきか?」という点です。

 つまり、「どのようなニーズ」という点から決めようとするか、「どのようなソリューションを提供するか」という点から決めようとするかです。前者をニーズ志向、後者をシーズ志向と言います。

*ニーズ志向の長所と短所

ニーズ志向とシーズ志向を比較するに際して、まずはニーズ志向の長所と短所を考えてみましょう。

長所

  • ニーズの終わりがテーマの終わり。投資切り上げ判断が容易。
  • ターゲット市場の情報を入手しやすい
  • 少なくとも初期のマネタイズは解決しやすい

短所

  • 既存の人材や設備を活用しにくい
  • 調査・試験しても自社技術とマッチしない可能性がある。「結局出来ることはなかった」というオチになりやすい
  • 開発に失敗した場合、何も得られない可能性がある

* シーズ志向の長所と短所

では今度はシーズ志向の長所と短所を考えてみましょう。

おおむね、ニーズ志向の長短を入れ替えた形になります。

長所

  • 既存の人材や設備を活用しやすい
  • 少なくとも自社技術とマッチする開発にはなる。何かしら自社に出来ることは見つかりやすい。
  • 開発に失敗しても技術的深堀という成果は得られる

短所

  • 着地点を見失って際限なく続けてしまいがち。コンコルド効果がが発生しやすい。
  • ターゲット市場の情報を入手しにくい。結果として、存在しない市場ニーズを追いかけてしまう危険性がある。
  • マネタイズが課題となりやすい

*どっちが先か?

 上記の通り、ニーズ志向とシーズ志向それぞれに長短があることがわかりました。

 では、テーマ内容を決定する際にはどちらを先に決めればよいのでしょうか?

 結論から言えば、「面白そうな方」ということになると思います。というのも、テーマ内容を固める際にはニーズ志向とシーズ志向両方が必要になるためです。

 最初に書いた通り、「テーマ内容を決める」とは 「誰の、どのようなニーズに対し、どのようなソリューションを提供するか」を決めるということです。つまり、最終的にはニーズとシーズ両方をそろえる必要があります。どちらから決めたとしても、最終的に両方揃えば問題ないわけです。

 実際に迷った際には、その研究テーマに求める成果から考えるとよいでしょう。

 「ターゲット市場の情報が欲しい」場合には、ニーズ志向で取り組めば(仮にそのテーマがダメだったとしても)同じ市場に違うアプローチで挑みやすくなるでしょう。

 逆に「技術を深堀したい」場合には、シーズ志向で取り組めば大なり小なり技術的成果を得ることができるはずです。

*ケーススタディ

 現在工事中

*最後に

 今回は「ニーズとシーズ、テーマ選定において先に決めるべきなのはどっちか 」について考えてみました。

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*関連リンク

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